Austrian Airlines、本日ウィーン~グラーツ便を最終運航
Austrian Airlinesは本日、1963年5月以来運航してきたウィーン~グラーツ間の国内線を正式に廃止する。最終便OS 117は15:00にウィーンを出発、機材はEmbraer E195(登録記号OE-LWD)で、16:15にウィーンへ帰還する。

ウィーン~グラーツ便は1963年5月1日、Douglas DC-3型機によりグラーツ経由クラーゲンフルト行きとしてAustrian Airlinesが開設した。当時オーストリア国内でも有数の利用者数を誇る路線で、英語圏の資料によればパンデミック前は年間約23万~25万人の旅客を運んでおり、ウィーン~インスブルック便に次ぐ国内第2位の利用者数だった。
しかし近年は便数が徐々に減少していた。グラーツ空港のヴォルフガング・グリムス社長によると、減便が顕著になったのはAustrianがターボプロップ機材を退役させ、120席の大型機Embraerに置き換えて以降だという。最盛期には1日最大4往復を運航していたが、昨年夏には1日2往復に、そして運休直前にはグラーツ空港によれば1日平均1.5便にまで落ち込んでいた。便数の減少とともに利用者数も減り、直近では年間約6万人にとどまっていた一方、1日4往復時代には平均で年間約13万人が利用していた。
- ウィーン発最終便
- 15:00発、OS 117便
- 復路最終便
- 16:15
- 機材
- Embraer E195、OE-LWD
- 就航開始
- 1963年5月1日
- 直近の年間旅客数
- 約6万人
- 国内線の損失額
- 1200万ユーロ(2026年上半期)
Austrian Airlinesの広報担当アンネッタ・マン氏によると、国内線は長年にわたり同社にとって赤字路線だという。ウィーン~インスブルック、ウィーン~クラーゲンフルト、ウィーン~グラーツの3路線を合わせた今年上半期の損失は1200万ユーロに達した。これを受けて8月初めにグラーツ便の完全廃止と、ウィーン~クラーゲンフルト便の便数削減が決定された。同路線はインスブルック便と並び、Austrianに残る唯一の国内線となる。
グラーツ空港によれば、ウィーン行き便の利用者のうち約98%はウィーン自体が目的地ではなく、同空港をハブとして乗り継ぐ旅客だったとみられるという。
人口30万6000人を擁するオーストリア第2の都市は、約205キロメートル離れたウィーン(車で約2時間)との直行便を失うことになるが、ネットワーク系航空会社との接続自体が途絶えるわけではない。グラーツ空港には引き続きLufthansaとAir Dolomiriがミュンヘンおよびフランクフルトへ最大1日3往復、Swissがチューリッヒから1日1便、British Airwaysがロンドン・ガトウィックへ週3便運航している。
グラーツ空港の運航状況
- Eurowingsは最近グラーツの単機拠点を廃止したが、冬季にもベルリン、ハンブルク、マヨルカ島への定期便は維持する方針。
- map.flightsのデータによると、グラーツ空港(LOWG)では2026年10月16日~22日の週に15社による計490回の発着があり、前週の472回・12社から増加した。
- この期間に最も便数が多かったのはAir Dolomitiで68回、次いでEurowingsが31回、Lufthansaが24回、Austrian Airlinesが22回、Swissが14回だった。
ウィーン~グラーツ便の廃止により、60年以上続いたオーストリアの首都とシュタイアーマルク州都を結ぶ直行便は幕を閉じる一方、他の航空会社のネットワークを通じた同市の国際的な接続は維持される。
グラーツ空港(LOWG)をはじめとするオーストリア国内各空港の運航状況はmap.flightsで確認できる。